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センスオブワンダー

2019 年 4 月 10 日「ブラックホールの写真撮影に」というニュースが話題になりました。 100 年以上前に発表されたアインシュタインの一般相対性理論からその存在が予言されていたのですが、それが実証されたということです。 40 年以上前に私が大学で相対論の講義を聞いていた頃は、一般相対性理論については少し懐疑的なところもありました。 それが実証されたということも驚きですが、今回の観測に当たって「 VLBI 」 ( 超長基線電波干渉計 ) のしくみというのも素晴らしいと思います。一つの電波望遠鏡では小さいので、その口径を大きくするために世界 6 か所にある電波望遠鏡を仮想的につないで、一つの巨大望遠鏡に仕立て上げて観測をしたわけです。言わば、地球を一つの仮想望遠鏡と見立てたわけで、この発想が素晴らしいのです。無いない尽くしの学校現場ではありますが、制約の中で工夫する、イノベーターの発想が求められると思います。 さきほど、アインシュタインの予言の話をしましたが、この一般相対性理論の中心である「アインシュタイン方程式」も実に数学的に美しいと思います。興味のある方は、ぜひ『世にも不思議で美しい「相対性理論」』 ( 佐藤勝彦・実務教育出版 2017) を手に取ってみてください。また、映画好きな方は、クリストファー・ノーラン監督の『インターステラー』をご覧ください。主人公の家族愛もさることながら、「特異点」「事象の地平面」などが視覚的にわかりやすく描かれています。 理科の学習において、その原理やしくみがよく理解できないのに、問題の答えがわかればよいのだと言わんばかりに、公式や法則を丸暗記させて、指導するやり方が受験対策などで盛んに用いられていると思いますが、それでは理科における探究の面白さを台無しにするだけです。理科の醍醐味は探究の過程にあるのですから、肝心なところを省略して自然の美しさやシステムの精緻さなどを実感することは不可能です。この問題解決のプロセスを大切にすることは、理科に限らず多くの教科においても通じるものがあります。 以前、大学で幼稚園教諭免許取得に必要な「保育方法」について教えていたのですが、幼稚園の先生方への指導資料集の中に、「カメがミミズを食べる」場面に子どもたちが遭遇するというものがありました。それを目撃した子...