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発達障害と学校の学び

 通常学級に在籍する児童の6.5%が何らかの発達障害を抱えているという調査結果が出てしばらく経ちます。私もときどき小学校を訪問させていただくことがありますが、実感としてこの数字は年々高くなってきているように思います。  以前にこのコラムでも書きましたが、学びのペースというものは、人それぞれです。しかし、集団で学ぶ現在の学校というシステムではどうにも個への対応には限界があります。  したがって、小学校で担任の先生が宿題を出すときには、全員に同じ内容のものを与えるのですから、当然その日のうちには終わらない子どももいて当たり前です。その終わらない子へどう指導するかと言えば、具体的には何もないに等しいのが現状です。  先日、ICT教育(パソコンやネットを利用した教育)に関するアメリカの小・中学校での実践事例が掲載された論文を読んだのですが、そこではたとえば、作文やレポートのような課題に対して、生徒がやってきたものに先生が個別に指導する内容を動画に記録して、それを生徒は時間のあるときにWEBにアクセスして、視聴するということが報告されていました。  もう時代は確実に個別の指導なのです。同時に何人もの子どもに教室で指導するのとは異なり、あらかじめ作成した動画やコンテンツを自宅で視聴して、学ぶことができるという、いわゆる「ブレンディド・ラーニング」(Blended Learning 集団学習とeラーニングを組み合わせた学び)によって、個への対応が可能になるわけです。 当塾で利用している「すらら」教材もまさにそのような流れのなかにあるものです。 時代はそうした個別の学びを保障する学習形態を望んでいるのです。