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評価の問題

 そろそろ県内の中学校は中間テストの時期かと思います。テストは本来は学習の状況を把握して、目標が達成できていなければ、そこで補充するなり、なんらかの手立てをするために行うものです。学校で行われている大多数のテストは、学習の成果を測る「総括的評価」として行われています。実は、学習後に学習者の状況をすぐに本人や指導者にフィードバックして、学習を修正していく「形成的評価」のほうが重要です。まだ形成的評価は学習の途上で行われているので、その後の修正が可能です。でも、総括的評価だと、多くの場合は修正がききません。その意味で、形成的評価が重要なので、学んだら、小テストのようなもので、本当に学べたのかを随時チェックしていくほうが、目標を達成できる可能性が高くなります。  そうしたことを考えると、中学生のみなさんにも、その日に学んだことはその日のうちに「振り返る」ことが学習にとって効果的なことがわかります。その日のうちは、無理でも週末の1時間ぐらいを使って、その週に学んだことをもう一度振り返ってみる、具体的には、小テストのようなものをやってみることで、自分がきちんと理解できたかが確認できます。これが自分でできる人は、塾に行かなくても、ある程度の成績は取れると思います。自分でできない人は、塾に週2日ぐらい通って、方向付けをしてもらうことが大切です。  まあ、学校時代の成績など、社会に出れば全然関係ないですが。でも、いまだに日本社会は学歴を問題にする、ある意味「遅れた社会」ですから、それなりに成績は確保したほうがいいのです。

人が一番よく学べるときとは

 新学年がスタートしました。 どのお子さんも、新学年になって「さあ、やるぞ」と思っているでしょう。 そこで、一つプレゼントです。 質問「人はどうしたら一番よく学べるか」 答えは「人に教えるときなのです」 自分があることを勉強して、きちんとわかったかどうかを知る方法は、自分以外のだれかにそのことの説明をすることです。「学ぶとは語ることである」これがよく学べるようにするための手がかりです。 学校にいるときなら、近くの友だちに説明しても良いし、家に帰ってからなら、家族の誰かに聞いてもらえばいいのです。 「学ぶとは語ることである」 ぜひ、実践してみてください。あなたの学力は飛躍的に向上します。

算数と数学の違いは何でしょうか?

  算数は生活の身近なところから、身の回りにあるものから、正の整数、分数、小数などの計算やものの面積や体積などを求めることが学習の題材となっています。一番の基本はたし算、ひき算、かけ算、わり算の計算になるでしょう。特に後の学年に影響が大きいのが 2 年生で学ぶ「かけ算九九」になります。これは何としてもすぐに答えが出るようにしておきたいものです。ここで、躓くと後で厄介なことになります。小数や分数もそうですね。分数のわり算は分母と分子をひっくり返し、かけ算にすればいいと機械的に覚えるよりも、一度なぜそうなるのかを納得することが必要になります。 数学は扱う整数も負の整数が入り、さらに正の数と負の数と一挙にその範囲が広くなります。また具体的な数ばかりを扱うのではなく、数を文字に置き換えて、式を考えていくということになり、抽象性が増すことになります。これ以降、抽象的な論理による思考法が求められることになります。言わば、小学校の算数では目に見えるものだけを相手にしていたのですが、中学の数学ではそこに「論理的思考」について、ぐっと抽象性のレベルが上がるということですね。 「なぜ数学を学ばなければいけないのか」という質問が子どもたちから出てきますが、それは「論理」という抽象的な思考の訓練をするためだと言えるでしょう。これは将来大人になってから、生きていく上でとても大切なものです。

小中学校の英語が大変なことになっています

 2年前から小学校に「英語科」が導入されました。それに伴って、今小中学校の英語教育が大変なことになっています。 最近発刊された『英語と日本人』(江利川春雄・ちくま新書)によると、次のような一文にぶつかります。「英語の学習を早期に諦めてしまう子どもが増えた。英語の教員が学校に出てこられず病休になった。日本の英語教育を何とかしないと生徒も教員もボロボロにされてしまう」 (岐阜・小学校教員) 「これまでも持ち帰り仕事は大量にありましたが、とうとう四時台に起きるのが通例になりました。三十年以上の教師生活で今年度が群を抜いて一番大変です。」 (東京・中学校教員) などの現場の先生方の声が紹介されています。 小学校段階で600から700語というかなり多い語彙がノルマとされたのです。それに伴い、中学校では従来の1200語程度から1600~1800語増やされました。授業時間数は中学校は週4時間のままです。しかも、文法面でも従来高校でやっていた現在完了進行形や仮定法を中学校に下ろしてきました。同書によると「授業でやることが多すぎて時間が足りません。置き去りにしている生徒が気になりながらも、教科書を進めていかなければならないのが悩みです。」とある中学校の英語教員の声を紹介しています。 教育再生会議が2013年に打ち出した「結果の平等主義から脱却し、トップを伸ばす戦略的人材育成」が見事に教育現場に押し付けられた結果です。これでは、トップ以外の子どもはどうしたらいいのでしょうか。トップ以外はただの歯クルマとして働く従順な労働者になればいいという魂胆が透けて見えてしまいます。 また、新学習指導要領では高校だけでなく、中学校でも英語の授業は「英語で行うことを基本とする」と定めています。同書によると「近年の応用言語学は外国語教育における母語の役割を重視する傾向にあるが、それに逆行している」とあります。 教育の素人たちが自分たちの都合の良いように教育をいじくりまわしているのです。これでは、子どもたちは救われません。本当に何とかしなければという危機的な状況に来ているのです。 どうか塾に通わせる気持ちがあり、多少のお金の融通の利く親御さんは、わが子の「英語教育」を真剣に考える時期です。英語なんかで苦労するなんて、「ばかばかしい」の一語に尽きます。現在のコミュニケーション重視の英語の授業を受けても英語は

学習塾の存在意義はどこにあるのか

 全国に803校の大学があります。(2021年度末まで・国公立・私立すべて合わせて)  未だにこの国では、偏差値による進路指導が行われ、東大・京大を頂点とする学力ピラミッドが存在しています。もう世界基準では、日本の大学は全く注目されない存在なのですが、国内ではこのピラミッドによる階層が生き残っています。  テレビでは、〇〇軍団とか言って、学力偏差値の上位にある「有名大学卒」であることを売り物にした俳優・タレントがクイズ番組で重宝がられています。マスコミが自分たちの利益のために、つまらないこのような学力偏差値を有難がっている実態があり、このことが多くの国民を洗脳しています。「学力の高いこと」があたかも人生の成功者であるかのような幻想を振りまいているわけです。  そもそも学力がテストで測定できる部分は、全体の2割程度であるとされています。 残りの部分は、ペーパーテストでは測定不能なのです。このことが多くの人々にまず共有されるべきでしょう。  それはそれとして、基礎・基本の定着は人生を生き抜くうえで大切なことは論を待ちません。それが充分に現在の義務教育で育まれていません。教え方の下手な教師に教わった子どもたちこそ被害者です。いろいろな施策が実施されていますが、どうも効き目がありません。そうなると、それを補完する場が必要です。公的な塾もぼちぼち出始めてきましたが、主流は私塾です。まあ進学校を目指す子どもたちを指導する大手の塾はぜひその方向でがんばってください。でも一番救いの手が必要な子どもたちが救われるような塾がもっと出てきてもよいかと思います。私たちの塾は上位校を目指す生徒ももちろん指導しますが、成績が中位以下でなんとかわかるようになりたい、点数をあげたいという生徒に寄り添い、その子に合った指導法で目標達成を目指します。

ワクワク理科実験教室のお知らせ(改訂版)

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【ワクワク理科実験教室のお知らせ】

  『ワクワク理科実験教室』 理科大好き小学生全員集合 !!! 理科好きな小学生のみなさん、学校とは少し違うテーマの実験・観察で、理科の面白さを体験してみませんか。 ( 全 3 回シリーズ ) 子ども総合科学館の「サイエンスショー」の実験企画を担当した講師が直接指導。   ※ 1 回だけの参加も OK 。対象は 1 年生から 6 年生まで。   1 日時   ① 10 月 15 日 ( 土 ) ② 11 月 19 日 ( 土 ) ③ 12 月 17 日 ( 土 )          時間はいずれも 14 時から 15 時 30 分まで。 2  場所   学習空間ココルーム ( 岩曽町 1169-1 あさひレジデンス 5 番館 101)           ☎ 307-3914 メールはcocoroom@mbr.nifty.com   3  内容 ◆実験テーマ  ①「分ける」とは何かを体験する     地球上には生物がどれくらいいるのか ②「植物のタネ」のなぞに迫る    子孫の残し方の秘密をさぐる   ③「光と磁石」のふしぎに迫る   ※持参するものは筆記用具・飲み物・参加費。 4  参加費   1 日 500 円 、 3 日間通し 1,200 円 5 申込・お問い合わせ      ☎ 307-3914   ( 平日 14 時から 20 時まで ) 又は メールでcocoroom@mbr.nifty.com まで。           学習空間ココルーム